ベンゼンって?
六角形をした形の物質がベンゼンです。ベンゼンは石油、ガソリンのような油状の液体です。
化学っぽさが満点のベンゼンは、一度は見かけたことがあると思います。

線だけのものと少し違うみたいだけど?

線だけのものは省略して書いたものじゃ!
折れ曲がった角には炭素「C」がおって、余った手には、水素「H」がついておるのじゃ。

えっと、余った手って?炭素には手が生えてるの?

炭素は手が4つ生えていて、一つの手で一つの原子と繋げられるのじゃ。
炭素は手が多い原子なんじゃよ。
細かい話はまたあとでするわい。まずは、形を覚えるのじゃ。
ベンゼンは、炭素6個と水素6個でできていますが、ここでは気にしなくていよいです。
とにかく六角形の形をしたブロックとして考えてください。テトリスのようなものです。
これをいろいろ組み合わさるとたくさんのものができます。
最小のブロックは原子
テトリスのブロックをよく見てみると、小さなブロックからできていることがわかります。
ベンゼンをまとまりのブロックだとすると、小さなブロックは原子である炭素となります。
画像のものではブロックは4つしかありませんが)
また、色が違うように原子にはたくさんの種類があります。
これは周期表といって原子を体重順に並べた表のようなものです。右下に向かえば向かうほど重くなっていきます。
このたくさんの種類の原子を組み合わせて様々な物質が作られます。
身の回りのベンゼン

細かい話はここまでじゃ。日常に潜む私の配下たちを紹介しよう。
・発泡スチロール
発泡スチロールはベンゼンが横にたくさん並んだ形をしています。
・洗剤(界面活性剤)
ベンゼンに長い紐状の炭素がつながっています。洗剤にもベンゼンが入っているものがあります。
・木材
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木は複雑な成分でできています。その代表的なものがリグニンという巨大な物質です。木の中にもベンゼンがたくさん含まれています。
・ビタミンE
抗酸化作用があり、老化予防に効果的なビタミンEはアーモンドなどに多く含まれてます。このビタミンEはにもベンゼンの構造が入っています。
・アミノ酸(トリプトファン)
アミノ酸にはいろんな種類があります。トリプトファンは必須アミノ酸と呼ばれ、栄養素として摂取する必要があるものです。乳製品や豆類、ナッツ類に多く含まれていて、精神を落ち着かせる作用があります。(この形を覚えておくとなぜ精神を落ち着かせる作用があるかがわかるようになります。)
まとめ
六角形の形をしたベンゼンは、石油から植物、動物、私達が目にするもの、口にするもののほとんどに形を変えて入っています。ちなみにベンゼンは発がん性が疑われている有毒物質です。築地市場の豊洲移転問題で話題になってたのは毒だからです。そんなベンゼンでも、形の変わり方によって食べられたり、洗剤のように役立つものになったりします。
化学の面白いところは「形が似ているものは性質が似ている」ところです。
いろんなかたちを比較してみると新しい発見があるかもしれません。
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